Amazonプライム・ビデオで観られる「終戦の日」に観たい映画3本
- 2019.08.12
- 映画
- Amazonプライム・ビデオ

8月15日、終戦の日。私は戦争を知らない世代ですが、この日は「忘れてはいけないこと」を確かめる日にしたいと思っています。Amazonプライム・ビデオで観られる、終戦の日にまつわる映画をまとめてみました。
この世界の片隅に
2016年に大ヒットした長編アニメーション映画です。戦争中の広島・呉で暮らす「すずさん」と周囲の人たちの日常を、温かみのある絵柄で描いています。
やさしい絵柄に主人公「すずさん」の声を当てた「のん」の素朴な広島弁がよく合います。写実性というよりも、アニメでしかできない表現が本当に魅力的な作品です。
戦争は、あの時代を描くには避けて通れない、大きくて不気味なものです。でも、日常にあったのはそれだけじゃない。友情、恋愛、結婚、家族のつながり、好きなことや仕事のこと。いろんなことが描かれたこの作品は、戦争映画でありながら青春映画でもあると思っています。
硫黄島からの手紙
2006年に公開されたクリント・イーストウッド監督による作品です。大戦末期にあった「硫黄島の戦い」を日本側の視点から描いたもので、同じ戦闘をアメリカ側の視点から描いた「父親たちの星条旗」と対になっています。
上陸前のアメリカ軍は5日で陥落させられると考えていましたが、実際の戦闘は1カ月以上にもおよびました。本土から遠く離れた南の果てにある島で、日本軍がどんなふうに戦い、どんな思いを抱いていたかが克明に描かれています。
たとえ勝ち目がない戦いでも、1日でも長くアメリカ軍を抑えこめば、本土の家族はそのぶん生きながらえる。そう覚悟した男たちの目は驚くほど静かで切なくなります。
出演しているのは渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、中村獅童などそうそうたるメンバー。アメリカ人の監督が太平洋戦争当時の日本軍を描くには、価値観やその時代の常識などにかなりのハードルがあったと思うのですが、そんなことをほとんど感じさせません。日本映画だといっても過言ではない作品です。
日本のいちばん長い日
半藤一利の書籍を原作としたノンフィクション映画です。同じタイトルで1967年と2015年に映画化されており、プライム・ビデオで観られるのは2015年版です。「日本のいちばん長い日」とは、玉音放送の前日から当日にかけての1日を指します。
1945年8月15日の正午に玉音放送が行われ、日本が終戦を迎えたのはよく知られています。しかし、敗戦を受け入れられず、玉音放送を阻止して戦争を継続させようとした人たちがいる事実は、それほど知られていません。
日本に無条件降伏をつきつける連合国、天皇制の維持を絶対事項とする日本政府、そして断固として戦争継続を訴える陸軍の若手将校たち。まったく違う方向を向いている政府と陸軍将校の板挟みになったのが、この映画の主人公である陸軍大臣・阿南惟幾(演・役所広司)です。
一触即発の状況のなか、ひとつ間違えば日本という国は崩壊しかねません。阿南陸相は己の煩悶や葛藤を飲み込み、政府、ひいては昭和天皇の望む終戦を実現すべく孤独に奮闘します。
それぞれの形で国を思う人々が描かれている作品です。
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